北陸産の新鮮な天然ぶりにこだわりました。
ぶりは鮮度が落ちやすいため、日持ちのする商品はできにくい素材でした。
丸玉では、富山・石川で食されている伝統食「かぶら寿司」の麹の働きに着目して開発しました。
かぶら寿司は「ぶり」と「かぶら」を麹で発酵させる伝統食ですが、米麹の米の糖化により食材に甘みをもたらし・乳酸菌の発酵により「ぶり」独特の生臭みをとるお漬物です。
まず新鮮な天然ぶりを素早く調理して、自家製の醤油麹に漬け込み熟成・発酵させて旨みを醸成します。
そこに旨みの成分の
- 「昆布」(グルタミン酸)
- 「かつおぶし」(イノシン酸)
- 「しいたけ」(グアニル酸)
を加えて、「うまみの掛け合わせによる相乗効果」を生み出しました。
さらに、真昆布の根昆布と富山産の干ししいたけを水出しでじっくりと旨みを引き出した「だし汁」をつけました。
熱々のご飯にだし茶漬けの素をのせて、温めただし汁をかけてお召し上がりください。
原料へのこだわり
北陸産 天然ぶり
富山・石川で獲れる「天然ぶり」にこだわっています。
富山湾・石川県で獲れる天然ぶりは脂のノリが良く、甘みがあります。
養殖のお魚にはない脂のとろける感じ・引き締まった身には旨みがあふれています。
ぶりは鮮度が落ちるのが早いため、朝獲れの魚を素早く調理します。
お刺身の切り身のような切り方のだし茶漬けが多い中、当店ではお刺身を野菜を切る拍子木切りのように仕立てます。
ぶりのお刺身を拍子木切りような大きさに切ることにより、麹による効果・熟成・発酵を十分にお刺身に浸透させます。
じっくり熟成することにより芳醇な旨みが生み出されます。
2年熟成醤油
現在は速醸(約1か月)でできる醤油が多いのですが、もともとは、煎った小麦や蒸した大豆で麹を作り、そこに塩と水を混ぜ合わせてもととなる「もろみ」を作ります。
このもろみをたるの中で約2年~3年じっくり発酵させて生醤油を作り、
火入れと呼ばれる工程を経て、麹菌を殺し発酵を止めたものが醤油です。
当店の使っている醤油は、地元の大豆・地元の小麦にこだわり
じっくりと2年かけて発酵・熟成したものです。
味わいは塩分を主張しすぎず、深い味わいのあるものです。
お刺身につけてみても、主役のお刺身を引き立てながら旨みを引き出しています。
当然、原材料は「大豆、小麦、塩」の3つのみ
酒精と呼ばれるアルコール(エタノール)やアミノ酸(旨み調味料)なんて入っていません。
もともとの塩分による殺菌、熟成・発酵による旨みの醸成で余分なものはいらないのです。
しっかりした「麹」を受け止める骨太な「醤油」
脇を固めるから、主役の「ぶり」活きるのです。
米麹
ぶりの旨みを醸成し、青臭さを抑制するカギとなる調味料です。
麹は富山県産コシヒカリを使用しています。
当店の使用している麹は味噌・醤油をつくるための麹:「種麹」屋さんが作る逸品です。
米麹は蒸し米に麹菌をつけて繁殖させたものだそうです。
麹菌は、でんぷんを分解して糖化させて甘みを引き出したり、乳酸発酵することにより旨み・酸味を醸成するといいます。
お聞きしたところによると麹菌の数が他の麹とは桁違いなのだそうです。
発酵させるためのもとが違うので、効果は当然違ってきます。
美味しいものをつくる時には、素材を惜しまないこと。
また、良い素材の掛け合わせは旨みの相乗効果を生み出してくれます。